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2008年6月30日 (月)

「夏の100冊」

この季節になると、書店の店頭には文庫本がたくさん並ぶ。各社の夏の文庫本キャンペーンである。「新潮文庫の100冊」「角川文庫の100冊」、集英社は夏の1冊として「ナツイチ」などであるが、この私はこのキャンペーンが好きだ。このキャンペーンがはじまると、私は夏の日差しと青空と、そしてなにかが始まるようでなにも始まらない青春時代の退屈で期待はずれで、それでもどこかに夢があった夏休みを思い出す。

勉強もせず、バンドとアルバイトばかりしていた学生時代だったが、本だけはいつもカバンに入れて読んでいた。それはもっぱら安くて小さい文庫本だった。夏休みが始まる時期にになると書店に行っては各社の「夏の100冊」の並んだ文庫本から数冊を選んで「この夏はこれだけはぜったい読むのだ」と自分に気合を入れて買ったものだ。読めずに終わったものもけっこうあったと思うが・・・・・・。

日曜日に書店で野村監督の本とこんな本も買った。『汚れつちまつた悲しみに・・・・・・中原中也詩集』(集英社文庫)↓

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今年の集英社文庫は人気漫画家に名作の描き下ろしのスペシャルカバーをつけるという作戦に出ている。この中原中也は『テガミバチ』『I'll』の浅田弘幸、川端康成の『伊豆の踊り子』には『ジョジョの奇妙な冒険』の荒飛呂彦、夏目漱石『こころ』、芥川龍之介『地獄変』には『DEATH NOTE』の小畑健・・・・・・といった具合だ。

出版社もいろいろ考えるなぁ。でもこれもおもしろい企画だと思う。いまの若い人(私もこんな言葉をサラリと使うオッサンになってしまった)は漫画は読むが小説は読まないという人も多い。でも、この表紙から興味をもって手にとる人も多いはずだ。

私の家にもたしかわたせせいぞうさんが表紙を描いた夏目漱石の文庫本が何冊かあったと思う。わたせせいぞうさんのファンでもあるので表紙をきっかけに社会人になってから買ったものだ。表紙が変わると読んだイメージも変わるかもしれない。

この中原中也詩集のこの表紙も、最初は「ん?」と思ったが、なかなかそれらしい気もする。『伊豆の踊り子』『こころ』などもそれぞれ味わい深い。

それにしてもこの文庫本、本体価格362円。ハンバーガーのセットを買うくらいのお金で、この1冊が買えて、手軽に読めるというのは、やはり文庫本はありがたい。若者よ、夏休みに文庫本を読みなさい!

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