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2008年6月29日 (日)

「努力するにもセンスが必要なのだ」

今日は朝から雨で、予定していた長男の野球の大会の球場までの運転手のお役目がなくなった。気になる見たい本もあったので書店に出向いた。そこでたまたま見つけた本がこれ。『エースの品格-一流と二流の違いとは-』(野村克也著 小学館刊)

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私が野村ファンであることは前にも書いた(4/4)。その後、楽天は首位からは陥落してはいるが、なんとか勝率5割のあたりで踏みとどまっている。また野村監督も6月の半ばに「最多敗戦監督」という名誉ある(?)記録を打ち立てている。この記録も野村監督らしい。これだけ負けたということはそれだけ闘ってきた、ということでもあるからだ。常勝チームではなく、いつも弱小チームを強いチームに作り上げてきたのだから、その「負け数」は強くなるプロセスでもある。勝利数もたしか歴代5位くらいだったから、そちらもすごいものである。監督としての勝率もギリギリ5割くらいだったから、なんとかこれからもがんばって監督を勇退するとき、1勝でもいいから勝利数が負け数を上回っていてほしいとファンとしては思う。

さて、内容はまだすべて読んだわけではないのだが、前半だけでも興味深い言葉が満載だ。少しピックアップすると・・・・・・

●テスト生として南海ホークスに入団した野村氏。周囲はアマチュア界の4番やエースばかり。彼らに追いつくためには努力しかないと、連日素振りを繰り返す。そこでの一文↓

『もちろん単純な作業を繰り返すことは簡単ではない。素振りなんておもしろくもなんともないし、ただつらいだけである。しかも即効性もないから、いったいいつになったら成果が現れるかもわからない。それでも私が持続できたのは、故郷に錦を飾りたい、母親を少しでも楽にさせてやりたいという思いが支えとなったからだ。夢と目標を明確にして、自分の意思で行動してきたのだ。』

●努力を続けることのむずかしさと、監督やコーチの役割についての一文↓

『努力をしても結果が伴わないことはいくらでもある。しかし、努力することにもセンスが必要なのだ。センスは「感じる」「考える」ことで磨かれる。監督やコーチは「気づかせ屋」であり、本人にその資質が認められた場合は、その努力に対してプラス志向のアドバイスを送る。それはほんの些細なことでもいい。』

・・・・・・といった具合である。

北京オリンピックの今年、日本の野球は「星野ジャパン」である。もちろんがんばってほしいのだが、私は一つ腑に落ちないことがあった。なぜ「野村ジャパン」ではなかったのか。「長島ジャパン」、「王ジャパン」に続くのは実力、実績から言っても「野村ジャパン」であっておかしくない。しかし「野村ジャパン」は軽くスルーされ「星野ジャパン」となったのが、たいへん残念であった。もちろん、星野監督が名監督であることにはなんの異論もない。しかし、野村監督は星野監督が成しえていない日本一に三度も輝いている現役監督なのだ。「野村ジャパン」の後に「星野ジャパン」でもよかったのではないかと思いがある。

・・・・・・この本の後半をパラパラと見ていたら、なんと野村監督自身がそのことを書いている。野村監督らしい「なぜ自分が選ばれなかったか」の分析とボヤキがあるが、『私にも全日本チームを預かり、勝たせるだけの自信があるということだけは知っておいていただきたい』という一文に、野村監督の誇りと無念さを感じ、胸が熱くなった。

ところで、この本、「小学館のクリックシリーズ」なのだが、四六判・約200ページで本体価格1000円。すごいお値打ち本だ。これを1000円で出せるのはさすが小学館。この値段をつけられるのは初版の刷り部数だけでもきっと・・・・・・・などと、思わず考えてしまった。

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