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2008年12月 7日 (日)

『できそこないの男たち』

生きもの摩訶ふしぎ図鑑」シリーズ(http://www.hoikusha.co.jp/new/index.html)を編集したせいか、
最近これまで読まなかった本にも手が伸びるようになった。

できそこないの男たち』(福岡伸一著 光文社新書)

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生物学的に見て、男は女のできそこないだといってよい。……」という
衝撃的なテーマの本だが、これがおもしろい。
いや、内容は専門的でむずかしく理解はできないのだが(トホホ)、
文章が非常に文学的、詩的で、引き込まれてしまう。

著者は青山学院大学分子生物学の先生である。
昨年だったか、『生物と無生物のあいだ』でサントリー学芸賞を受賞されている。

「……だから男は、寿命が短く、病気にかかりやすく、精神的にも弱い。
しかし、できそこないでもよかったのである。所期の用途を果たす点においては。
必要な時期に、縦糸で紡がれてきた女系の遺伝子を混合するための横糸。
遺伝子の使い走りとしての用途である。

私など、経験上「女性にはかなわない」と思い続けているが、
こうズバリ書かれると納得してしまう。
「そうだったのか、やっぱり」と。

納得するにはもう一つ理由がある。
このたび刊行したばかりの『深海魚摩訶ふしぎ図鑑』でも、
オスとメスに関することは多くの深海魚についてもふれられているのだ。

「ヨコエソ」などは小さいときはオスで、大きくなるとメスに性転換するというし、
「ミツマタヤリウオ」のオスは結婚するとすぐ死んでしまう。
「ビワアンコウ」の数センチ足らずのオスは、
メスに出会うとメスにかじりついてそのまま離れず
メスから栄養をもらって一生暮らすらしい。

昆虫摩訶ふしぎ図鑑』のなかでも、
「キベリハムシ」のように「単為生殖(たんいせいしょく)」といってメスだけで増えることができる昆虫が紹介されている。

そんなことからも
「生命の基本仕様、それは女である」
というテーマにうなずかざるをえないのである。

ところで、この本でもう一つびっくりしたことがある。
それは福岡伸一教授が子どものころ、家に保育社の図鑑があり、
蝶と昆虫の図鑑を愛読していたという記述がある
ことだ。

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「子供の頃、保育社の『標準原色図鑑全集』が家にあった。貝、魚、鳥、植物、樹木、はては岩石鉱物までをも網羅していたが、二冊を除いてはほとんど新品同様だった。蝶と昆虫の巻だけ、カバーが擦り切れ、小口は手垢で黒ずんでいた」
……らしい。

福岡伸一教授の研究の土台をつくるうえで保育社の図鑑が役立ったことは嬉しい限りである。

保育社の原色図鑑↓
http://www.hoikusha.co.jp/product/gen.html

保育社の『深海魚摩訶ふしぎ図鑑』『昆虫摩訶ふしぎ図鑑』↓
http://www.hoikusha.co.jp/new/index.html

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