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2008年6月12日 (木)

『世界のきもの』

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カラーブックス78「世界のきもの」」田中 薫、田中 千代 共著、(昭和40年初版、絶賛発売中)

保育社カラーブックスシリーズの魅力をたっぷりとご紹介する「カラーブックスの達人」ブログ。第17回目もモチロン、ロングセラーを続けているカラーブックスをご紹介いたします。今回は、色鮮やかな民俗衣装が美しい『世界のきもの』です。

世界中には色、形、装飾の異なるさまざまな民俗衣装があります。中には、ひとつの国の中でいくつもの衣装が存在するところもあるほど、その種類は膨大かつ複雑に分かれています。そんな世界各国の民俗衣装を一冊に凝縮させ、分かりやすくまとめたのが、本書『世界のきもの』です。著者の神戸大学名誉教授で理学博士の田中薫氏と、服装学園の学園長である田中千代氏は、他の共著に『原色世界衣服大図鑑』がある、民俗衣装研究界のエキスパート。お二方は「はじめに」でこう書かれています。

「民俗衣服は手工業の発達によって衰えたが、それを決定的にしたのは産業革命であった。日本ではこの転機の訪れがわりにおそかったため、まだ洋裁、和裁をする人々が多いのだとする見方もあるが、この幸せは女性にとって貴いもので、経済学の理論ではかたづけられないであろう。民俗衣服は先進国では、祭りや儀式にだけ残り、観光産業に利用されるにとまっていたが、低開発国ではまだ生きていた。それが、近年、国の独立により、民族意識の誇りとして生きかえった。「世界のきもの」は改めて現代のいぶきをうけたのである。」

本書が発行された当時、大国が世界を支配していた時代には見えにくくなっていた小国固有の文化が、各国の独立によって少しづつ注目されるようになりました。そうした文化のうち、ビジュアル的にも歴史的にも、分かりやすくその国特有の文化を表しているのが「きもの」、つまり民俗衣装ではないでしょうか。

さて、ここで本書に掲載されている民俗衣装のカラー写真をご紹介いたします。あえて書くまでもありませんが、カラーブックスは写真のチョイスがどれも絶妙ですね。そんな写真の中でも、特に個性的な民俗衣装をピックアップしてみました。それでは、プチ民俗衣装ファッションショーをお楽しみください。

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↑左はアフガニスタンのチャドリ、右は西パキスタンのカラチ地方のブルクワ。イスラム教圏にはその戒律を衣服で示すものとして女性の覆面がある

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↑タイの踊りに見られる男性のチュンガベン(下衣)、女性のパーシン(下衣)。
一般的にパー・ヌン(パーは布、ヌンは着るの意)と呼ばれ、踊りに用いられる民俗衣装

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↑インドネシアのバリ島の踊り衣装。島の女性は、みな踊りを習うらしい。長い布で胸を固く巻いて、腰線美を誇示すること

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↑南ベトナム(まだ発行当時は南北が統一されていなかった)正装のアオザイ。アオは「きもの」、ザイは「長い」の意味がある。正装の場合でも紐付きの笠をかぶる

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↑メキシコ、オワハカ州サポテリ族のウィーピル服。ウィーピルとは、ポンチョのような上着のこと

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↑メキシコ、オワハカ州テワンテペックの服。ヨーロッパの乳児の服を真似たといわれているが明らかではない。刺繍は中国の影響を受けている


いかがでしたでしょうか。本書を見ていたら、東京ディズニーランドにあるアトラクション「イッツ ア スモールワールド」を思い出しました。ステキな民俗衣装がたくさん掲載された本書は、もちろん今でも購入が可能です。ご購入はコチラから←。今回は、世界の美しい衣装が盛りだくさんの『世界のきもの』のご紹介でした。

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