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2008年10月26日 (日)

『駅弁旅行』

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カラーブックス124「駅弁旅行」石井 出雄 著(昭和42年初版、昭和50年改訂版。残念ながら現在は絶版)

保育社カラーブックスシリーズの魅力をたっぷりとご紹介する「カラーブックスの達人」ブログ。二年目を迎えた第25回目も素晴らしいテーマのカラーブックスをご紹介いたします。今回は、日本再発見の旅『駅弁旅行』です。

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1970年、国鉄(現・JR)は、万博終了後の旅客確保対策として、個人旅行や女性旅行者が増加し始めた社会情勢に合わせた大規模なキャンペーン、「ディスカバー・ジャパン」を展開しました。このキャンペーンは、「日本を発見し、自分を再発見する」をコンセプトに全国で進められ、広告代理店の電通が全面的にプロデュースを行ないました。これをキッカケとして、日本の旅行事情は大きく変化し、それまでの団体旅行から個人旅行中心の時代へと移り変ったのです。

「日本再発見」という言葉からは、祭り、伝統芸能、工芸品、神社仏閣、老舗などといったお堅いキーワードばかり想像しがちですが、実は、安く手軽に「日本再発見」の旅情を“味わえる”モノがあります。それが、今回ご紹介する「駅弁」です。

写真家、デザイナーでもある著者の石井出雄氏は、本書の「はじめに」で次のように語っています。
「汽車に乗ったら駅弁、駅弁は旅の味、旅の楽しさの一つです。そう、だれもが食べたことのある小さなかわいい味です。だから、その土地の味がつまっていてこそ、駅弁の味といえるのです。駅弁にはその土地のみが作り出せる味をつめたものがあるかと思うと、なんとなく弁当らしくつめ合わせたのもあります。しかし、私たちは料理専門家でも、食品専門家でもありません。ただ旅人なのです。旅人が楽しく味わえる旅の味、そう駅弁は旅の味でなければならないのです。」

旅情を感じながら食べるからこそ美味しい駅弁、そんな駅弁食べ歩き旅行の魅力を一冊に凝縮したのが、この「駅弁旅行」です。本書では、北は北海道から南は九州まで、ローカルな姿と味をもつ特殊な駅弁のみを取り上げていますから、ビジュアルを見ているだけでも楽しくなります。もちろん、このブログでは、美しいカラー写真で、楽しいローカル駅弁の数々をご紹介いたします。鈍行列車の旅を思い浮かべながらご覧下さい。

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↑八戸/小唄すし 八戸小唄をモチーフにしたユニークな駅弁。プラスチック製の三味線のバチで切って食べる。サケ、サバ、マスが美味しそう…

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↑秋田/とんかつ弁当 ブタのイラストが可愛い。普通のとんかつ、かと思えば、実はカツ丼! 秋田とカツ丼って何の関係が…。米どころだけあって、お米が大変美味しいお弁当とのこと

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↑高崎/だるま弁当 高崎といえば達磨、少林山達磨寺の法要にあやかって作られた駅弁。昔は陶器製で顔も怖かったが、今はプラスチック製に(食べたあとは貯金箱になる)。なお、最近になって陶器製のだるま弁当が復活、現在も発売中

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↑大宮/盆栽すし 大宮の盆栽屋街、盆栽町にヒントを得て作られた駅弁。この容器は、食べたあと盆栽鉢になるという優れもの。今はもう発売されていないのが残念

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↑東京/チキン弁当 ご存じ東京駅の名物駅弁。鶏の唐揚げとチキンライスの組み合わせは今も変わらず。パッケージデザインがグラフィカルで素敵

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↑軽井沢/ゴルフ弁当 ゴルフボール型容器に入った洋風ちらし。食べ終わったら、もちろんこれでゴルフの練習、ちゃーしゅーめーん!(古)

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↑千葉/焼はま丼 名物の焼はまを4本のせた丼駅弁。はまぐり型の容器に入っている。食べ終わったら、この貝の中に閉じこもって一言、「私は貝になりたい」

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↑豊橋/いなりすし 豊川稲荷のお膝元だけあって味は本物、とのこと。おいなりさんだけを詰め込んだシンプルな駅弁。個人的には豊川稲荷名物のお菓子「いなり巻」が大好きです(関係なし)

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↑広島/しゃもじかきめし 広島といえば安芸の宮島、宮島といえばしゃもじ、というわけで、しゃもじ型容器のユニークな駅弁。名産の牡蠣がふんだんに入っており(カキフライまで!)、見ているだけで食欲をそそられる。箱の上には、ご丁寧にも厳島神社の絵が箔押しされてます


いかがでしたでしょうか? 本書にはまだまだ、面白い駅弁図版が多数掲載されていますので、是非ご覧になってみてください。残念ながら、今回のカラーブックスは絶版。しかーし、駅弁の旅を楽しみたい皆さんには、カラーブックスの鉄道シリーズがお勧めです。カラーブックスといえば鉄道モノ、というほど鉄道シリーズが充実しているのはご存じの通り。駅弁食べ歩き旅行へ行かれる方は、カラーブックスの鉄道シリーズを旅のおともにどうぞ。ご購入はコチラから←。
今回は、日本を見直し、日本を味わう旅に出たくなる『駅弁旅行』のご紹介でした。

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コメント

いつも写真のキャプションを見て吹き出してしまいます!w
このブロクでカラーブックスに再び注目が集まっているのでは?これからも楽しみにしてます。

投稿: パンダ子 | 2008年10月31日 (金) 20時04分

パンダ子さま

いつもお読みいただき有り難うございます。
くだらないキャプションばかりでスミマセン…coldsweats01
このブログがキッカケとなって、
カラーブックス再評価の気運が高まればよいのですが coldsweats02

今後とも宜しくお願いいたします!

投稿: 田端 | 2008年11月 1日 (土) 17時52分

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