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2009年8月31日 (月)

『地震の科学』

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カラーブックス476「地震の科学」地震学会 編(昭和54年初版、現在絶版)

保育社カラーブックスシリーズの魅力をたっぷりとご紹介する「カラーブックスの達人」ブログ。第47回目となりました今回は、備えあれば憂い無しのカラーブックスをご紹介いたします。今回は、起こる前に知っておきたい『地震の科学』のご紹介です。

今月の11日、駿河湾海底を震源とする静岡沖地震が発生しました。マグニチュード6.5と大規模で、東京でも少し大きな揺れを感じましたが、現地ではお城の石垣が崩れたり、原発も被害に遭い、負傷者も200名以上出ました。その後、何度も余震が続き、「これは東海大地震の前ぶれでは」と心配の声も挙がりました。「近いうちに関東大震災が来る」という噂も随分前からあります。では、そもそも地震とはどのようにして起こるのでしょうか? また、地震は予知できるのか、なぜ日本は地震が多いのか、我が家でできる対策はあるのか…そんな地震に関する素朴な疑問に答えてくれるのが、昭和54年当時の最新情報で編集されたカラーブックス『地震の科学』です。

著者は、明治13(1880)年にお雇い外国人科学者らによって設立された「地震学会」。この団体は世界で初の地震学会とのことで、現在も「社団法人日本地震学会」という名前で、地震及び地球内部に関連する諸現象の研究、それらに関する知識の交換・普及、地震災害の軽減・防止の活動を続けています。その地震学会による「はじめに」には以下のようなことが書かれております。

「昔からわが国は、地震とは何かわからないまま、大規模な地震災害に悩まされ続けてきた。しかし最近、地球科学の進歩により、地震とはどんな現象かという問いに対し、ある答が出せるようになった。(中略)多くの至らなさに気づきながらも私たちは、この小冊が日進月歩する地震学を紹介する糸口にでもなってくれたらと、ささやかに願うものである。」

情報としては、昭和54年のものということもあって古いわけですが、地震のメカニズムなどは今見ても分かりやすく説明されています。そして、地震の被害写真を見るたびに、自然の脅威と人間の無力さを痛感されられます。そのようなわけで、今回はいつもと趣向を変え、面白い図版ではなく、『地震の科学』発行当時の時代を感じさせる図版を中心にご紹介させていただきます。

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↑宮城県沖地震(1978年)の被害状況。「落ちてきた壁に押しつぶされた車(河北新報社提供)」。中古車販売店の屋根が落ち、車が大破している

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↑「伊豆半島土肥町における水準測量。右下は水準点(国土地理院提供)」。水準測量を繰り返すと、土地の高さの変動を見つけることができる。帽子が気になる…。

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↑「安政江戸地震を描いた浮世絵の一つ。遊郭の「新吉原」は、田圃の埋立地だったために大きな被害を出した。遊女のやたいこもちなどが出てきて、地震なまずをこらしめている図。」大地震=大なまずのイメージはいつの時代の産物なんだろう…それにしても包丁や三味線を持ってなまず退治をする遊女がリアルだ

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↑「ディジタル水位計で井戸水の上下を記録するなまずの会の会員」。なまずの会とは、1976年に発足。関東を中心に多くの会員が古井戸などを利用して地震の前兆変動をとらえるため、水位の変動を一ミリの精度で毎日数回読み通っている。観測用井戸は100ヵ所を超える。」井戸で数字を記録するおじいさんの後ろから覗くのはお孫さんか?「なにやってるの〜?」

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↑東海地方での辺長測量。水平位置の基準点「三角点」の上にやぐらを作り、幕を張って観測する。紅葉と青い空…もう秋ですなぁ

さて、いかがでしたでしょうか? いつ起こるか分からない地震に備え、緊急用の食料、水、靴、そして「地震の科学」を揃えたいものです。残念なことにこのカラーブックスは絶版ですが、しかし、カラーブックスには、他にも自然や科学に関する種類のものが沢山出ています。「地図の見方」「雲の表情」というカラーブックスもありますので、是非チェックしてみて下さい。ご購入希望の方はコチラ←から。今回は、万が一の災害に備えたい『地震の科学』のご紹介でした。

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