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2009年10月31日 (土)

『日本の名菓』

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カラーブックス297「日本の名菓」鈴木 宗康 著(昭和42年初版、現在絶版)

保育社カラーブックスシリーズの魅力をたっぷりとご紹介する「カラーブックスの達人」ブログ。第51回目は、日本の伝統を「舌」と「眼」で再確認することのできるカラーブックスをご紹介いたします。今回は、お皿の上の小さな芸術品『日本の名菓』です。

ここ最近、地方のローカル文化を取り上げたTV番組が注目を集めています。また、毎年開催されているB級グルメ大会もニュースで大きく扱われたり、地方の特産品を集めた物産展も大変な人気です。今回ご紹介する『日本の名菓』は、そんな地方色豊かな和菓子・伝統菓子を取り上げたカラーブックスです。著者は裏千家・鈴木越後末裔10代目、鈴木宗康氏。「京都の菓子」「茶菓子の話」「テキストブック茶菓子」など、菓子に関する著書も数多くあります。その著者は、「はじめに」で次のように語っています。

「日本の名菓は、その土地の産物をうまく菓子にとり入れたものが多く、いろいろなアイディアが盛り込まれて、郷土色ゆたかなものが、伝えられてきました。明治・大正・昭和の時代の移り変わりと共に、菓子業界も盛んでありましたが、戦争のために統制されたり、焼滅したりして、一つの名菓も残らぬほどになってしまった時もありました。そして、歳月の流れは、数多くの新しい菓子を生み、また昔ながらの名菓も生まれ変わり、今ではたくさんの菓子が、美しく店先に姿をみせております。」

最近では、地方色豊かなお菓子にもスポットが当たるようになり、その地方に行かずともネット通販や県のアンテナショップ等で手軽にローカルな名菓を購入することができるようになりました。パッケージのレトロな感じ、味の素朴さなどが受け、新鮮なものとして若い世代にも受け入れられるようになったようです。まるで、かつて国鉄が打ったキャンペーン「ディスカバー・ジャパン」がよみがえったような気がいたします。さて、カラーブックスといえばカラー図版。今回も美しく、フォトジェニックな名菓をご紹介いたします。熱ーいほうじ茶でもすすりながらご覧下さい。

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↑「旭豆」(北海道・旭川)
「北海道だけでとれる大袖振ダイズを原料に、ビート糖を糖衣にして五回ぐらいかけて包む。」なんといっても、北海道の形を白い豆をイメージした白丸で表現したパッケージのデザインがすばらしい。今も売っているそうですよ。

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↑「仙台の駄菓子」(宮城・仙台)
「山形・水戸産のゴマ、八戸・五戸のダイズ、宮城・築館のカヤの実などの穀類を主材料にした味甚棒、ゴマねじり、鉄砲玉など数種の菓子がある。」渋い色合いの素朴な菓子は、今の駄菓子と真逆のイメージ。最近の駄菓子は毒々しい色で味が濃いものばっかりですよね。
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↑将棋菓子(山形・天童市)
「純良なアズキ粉と砂糖で、変質しないようにつくられている。」将棋の駒の生産地として知られる天童の名菓。包装紙の、王手を取られた男の漫画がユーモラス。
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↑麦落雁(群馬・館林)
「大麦はあまり菓子には使われないが、これは大麦を粉にして六角形に押した落雁である。」パッケージの分福茶釜の狸は、館林にある茂林寺にちなんだもの。包装紙の三頭身の大名行列もかわいらしい。
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↑藤団子(愛知・熱田神宮)
「赤・黄・青の三色で四センチぐらいの輪形につくる。」まるで誕生日会の飾りのような鮮やかな色の餅が黒バックに映え美しい。
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↑小男鹿(さおしか、徳島)
「阿波和三盆を甘味料に、山イモ・鶏卵・アズキ・ひき茶・上用粉・精糖をつかってこね合わせ、蒸し上げたもの。アズキが点々と浮き出ている、かるかんのような菓子である。」かるかん…猫まっしぐら(違)。
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↑松魚つぶ(高知)
「水飴・砂糖にニッキを煮つめ、カツオぶしの木形に流してつくったもので、まことによくできている。」猫が間違えてくわえていくことはないのでしょうか。

さて、いかがでしたでしょうか? 今回ご紹介いたしました「日本の名菓」は残念なことに絶版ですが、料理・味を取り上げたカラーブックスは今も発売中ですので、是非ご参考になさってください。ご購入希望の方はコチラ←から。今回は、ケンミンの味『日本の名菓』のご紹介でした。

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コメント

いつも楽しく拝見していますlovely
和菓子ってどら焼きくらいしか食べませんが、こんな写真で紹介されたら、いろいろ食べてみたくなっちゃいますよねmaple
カラーブックス恐るべしsign03

カラーブックスって、おもしろいんですけど、在庫があまりなくて残念ですよね。ぜひぜひ、過去のかっこいいカラーブックスを復活させてくださいheart04

投稿: カルナ | 2009年11月 6日 (金) 22時02分

カルナさま

田端です、いつもお読みいただきまして有り難うございます!

私もこの本を読むまであまり意識はしていませんでしたが、日本各地にその土地固有の個性的なお菓子があることに驚かされました。
カラーブックス、まだまだ素晴らしいものがありますので随時紹介していきます。近い将来、保育社さんに復刻版を出していただけたら…と思っています。
今後とも宜しくお願いいたします。

投稿: 田端 | 2009年11月19日 (木) 14時06分

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