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2010年8月 3日 (火)

『竹とささ』

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カラーブックス236「竹とささ」室井綽 岡村はた 共著 (昭和50年初版、現在絶版)

保育社カラーブックスシリーズの魅力をたっぷりとご紹介する「カラーブックスの達人」ブログ。第68回目はサラサラ〜スクスク〜なカラーブックスをご紹介いたします。今回は、パカン!ガサガザな一冊『竹とささ』です。

今まで、3年間という長期間に渡って数多くのカラーブックスをご紹介して参りましたが、ここまで狭いジャンルを取り上げたものも珍しいのではないでしょうか。『竹とささ』つまり、本書のテーマは「竹」と「笹」だけを取り上げたカラーブックスであります。私たちの生活の中で、竹は様々な場所で見かけることができます。たとえば、竹とんぼ、竹垣、竹籠、床の間の柱、鹿おどし(あのお見合いの時に庭でカコン!という音を立てるアレです)、そして昔話の「竹取物語」などなど…日本人にとって竹はとても身近な植物なのであります。そして、かのエジソンが電球を発明したとき、フィラメント(照明器具の部品で、金属の細い線から成る。電流を通すと強く光る)に日本の竹を採用したことはあまりにも有名です。しかし、私たちにとって最も「身近な竹」は、煮物や炊き込みご飯にしても美味しい「竹の子」ではないでしょうか。そんな日本人の心のふるさと的植物「竹」を全面的に取り上げたのが本書であります。著者は、富士竹類植物園長(当時)で、農学博士の室井綽(ひろし)氏。そして、兵庫県立兵庫高校勤務(当時)で、「植物観察図解事典」の著書もある岡村はた氏。著者は、「はじめに」で以下のように語っております。

「皆さんがタケ類のもつ特質を再認識され、それらを日常生活へ導入されるに際して、竹の特性を生かした用い方、さらに園芸竹類の品種間の関係など、「竹のよさ」「適切な使い方」などをわかりやすく解説したのが本書である。」

たしかに、竹のよさ、使い方を示した本というものは見たことがありませんでした。しかも、本書では、竹の他に「ささ(笹)」の魅力と特性までも解説してくれているのです。では、百聞は一見にしかず、ここで竹と笹の魅力を存分に伝えてくれるカラー写真をご紹介して参りましょう。笹団子と姫竹のたまり漬でも食べながら、ゆるりとご覧下さい。(イクラちゃんの声で)バンブー!

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↑竹鳴子
「生の竹が時を経過して清らかな音に昇華される」竹鳴子の材料は何十年、百年近くも草屋根のもとで煤けた竹で、すっかり乾ききっているというしかし、昔はお土産屋さんにこういう民芸のような物がよく売られていましたね。画面左上の「キリンレモン」のシールが気になります。

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↑傘ばり天井
モウソウチクの枝の節は高価らしく、それを巧みに組み合わせているという。ここまでいくと、インテリアというより「芸術作品」ですなー。
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↑竹細工店の一隅。
京都周辺を歩くと、竹薮としげみの道が続き、その中に清楚な構えの店があって、名産の竹細工を販売しているという。そういえば、竹で作った水筒(というかお酒入れ)って、まだ売ってるんですかね??
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↑竹の作業場
こちらが、その製作現場。昔ながらの職人さんの手によって、竹はまったく姿を私たちに提供してくれるのである。おじさんの前掛けには親切第一、サービスの店という文字が。しかし、パッと見ですが、私のオヤジに瓜二つだな、こりゃ。
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↑扇骨づくり
「大量の割り箸に八丁味噌つけたのは誰じゃ!」…という写真ではなく、これは扇の骨部分。滋賀県安曇川町の扇骨は、全国生産の七〜八割にあたるという。

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↑祇園に残る駒寄せ
たしかに京都の祇園には、こんなものがあったような…。これは、犬や馬によって壁や塀のすそを汚したり傷つけたりしないために考案されたものが現在まで残ったとのこと。今も馬に乗って祇園へ遊びにくる若旦那がいたりして?!

 

さて、いかがでしたでしょうか? 今回ご紹介いたしました『竹とささ』は残念なことに絶版ですが、花と緑のカラーブックスは多数種類があり絶賛発売中ですので是非ごらんください。ご購入希望の方はコチラ←から。今回は、自宅の下駄箱に「竹炭」を入れると臭いが消えますよ、的な一冊『竹とささ』のご紹介でした。

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コメント

今回も楽しく読ませて頂きました。「ユーモア」「納得」「共感」「郷愁」が四位一体?の文章はバックナンバー全読了は大変どころか「あぁ終わりかー残念」でした。

投稿: 鉄道大好き | 2010年8月 5日 (木) 02時49分

田端です、いつもお読みいただきありがとうございます。コメントに気づかずすみませんでした。バックナンバー全部お読みいただいたとか…! 今回『彫刻入門』で丸三年の72回になりました。今後とも宜しくお願いいたします!m(_ _)m

投稿: 田端宏章 | 2010年10月 1日 (金) 18時24分

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